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誰も見ないで

第5章 好きになんて(サイドストーリー)


目が合った瞬間ピリ、と小さな緊張感が走るほどの眼光に自然と俺も目線が強くなる

すると


「!」


あいつ、今……?


視線を外す一瞬前に、相原大和が笑った

けど俺からだと距離もあるから
ような気がした
というレベルではあるんだけど


相原大和が見えなくなってすぐに先生と片山さんが到着


「あれ? 1人いなくなってる?」
「喧嘩が終わるなりどこかに行っちゃったんだ」


先生に「誰だったかわかるか?」と聞かれたけど、俺はなんとなく


「いえ、遠かったので」


と答えた


そんな風に最初の出会いを果たした俺と相原大和が次に会ったのはそれから数日と経たない日の朝、湊斗の恋人である紺野くんとの話が終わった後

俺は


「ありがとうございました!」


と言いながらこれから湊斗の家に行くのであろう紺野くんを見送った


湊斗に後で何か奢ってもらおう
それぐらいの働きしたよね

ある意味恋のキューピッドだ


そんな風に考えながら自分の教室に戻ろうとすると


「案外お人好しなんだな」


と声をかけられた

そして、俺達の位置からじゃ死角になって見えなかった廊下の角から相原大和が姿を現わす


どうしてこんなところに

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