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誰も見ないで

第6章 キスの次は


あぁ、今の良かったって笑った顔も可愛かったな


けどやっぱり俺はまともに紺野君の顔が見られないまま、帰りもうつむき気味になりながら帰った


「あー……ほんと俺、だめだなぁ」


家に帰って布団にダイブしながら1人そんなことを零す


あんなに変な態度ずっと取ってたんじゃ嫌われちゃうかな

でも、もう1回ちゅーしたい、って言うのも
言えない……


「うぅーーーっ」


手足をバタバタさせながら悶えていると、机を足で蹴ってしまって何かがバサっと床に落ちた


「やっちゃった……」


急いで起き上がって何を落としたのか確認する

と、そこにあったのは


これ
正樹が勝ってくれた漫画


色んなことが立て続けに起こったせいで忘れてしまっていた男の人同士が恋人になる漫画


そーいえば続き読んでなかったなぁ
結構共感できる漫画だった気がする


そう思って、落としたのを拾うついでに漫画を手に取る

そして前回の記憶を辿りながら続きのページを読み始めた


十数分後


なに、これ


俺は紺野君と一緒にいた時と同じぐらい真っ赤になって、心臓をドキドキさせていた


だ、だって……
これ、こんなの

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