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誰も見ないで

第6章 キスの次は


「湊斗君だから、恥ずかしいんですよ……?」


なにそれ
なにその首をちょっと曲げるやつ

かわいい


俺は抱きしめるぐらいじゃ全然足りないから、犬みたいな尻尾があったらいいのにって思った

そしたら俺のこの喜びがちゃんと伝わるのに


「俺も、瑞稀君だから、名前でちゃんと呼べて嬉しい」


おでこをコツン、て合わせて間近で笑うと、瑞稀君の顔が隠れなくてかわいい顔がちゃんと見える


これいいな
今度からこれしよう


そんなことを思いながら俺はご飯とかお風呂とかを忘れ去って暫くゴロゴロしていた


それからお風呂を沸かして、もう大丈夫そうって言った瑞稀君にお風呂に入ってもらって

その間に俺は夕食の準備

自分だけが食べるわけじゃないからいつもみたいな適当なこと出来ないぞ

お弁当の時の自分の指の惨劇を思い出して気を引き締めながら取り掛かる


慎重に
でも手早く


そして


「出来た……!!」


なんとか作り終えると同時にお風呂の扉が開くのが聞こえた


上がったかな


「お風呂頂きました」


暫くして部屋に戻ってきた瑞稀君を見て2つの意味でびっくり

でも浮かんだ感想は両方とも


かわいい

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