誰も見ないで
第7章 罪と罰と罪と
何時に起こそうかな、なんて考えながら寝顔を堪能していると瑞稀君の目蓋がピクっと動いて、薄っすらと目が開いた
黒目がゆっくり動いて俺を見ると、俺がいることにびっくりしたのか
「!!!」
身体を大きく揺らして後ろに下がった
「ふふ、おはよ」
俺が挨拶すると表情を緩めつつ
「おはようございます」
と挨拶を返してくれる
寝起きってなんだか記憶が曖昧になっちゃうよね
寝坊しそうになった時とか日にちまで確認しちゃう
「起きる? 瑞稀君の家に代えのワイシャツ取りに行ったりしないといけないよね」
俺がそう言うと、瑞稀君も俺と同じ考えになったのか一瞬自分の着てる俺のシャツを見て
「そうですね」
って笑った
「じゃあ、朝ごはん食べよっか」
「僕が作りたいです」
「え、いいの?」
はい、と元気よく返事をしてくれた瑞稀君に朝ご飯を任せて、俺は机の上を片付けたり準備をした
瑞稀君が作ってくれご飯は流石としか言えないほど美味しくて、いつもよりたくさん食べてしまった
「ちょっと苦しい、かも」
制服に着替えてお腹を摩る俺を瑞稀君が笑う
「ちょっと量が多かったですね」