誰も見ないで
第7章 罪と罰と罪と
そこまで考えて、突然凄まじい頭痛に襲われ思考が止まる
そしてその時、自分の身体が異常に熱いことに気がついた
なに
なんで
風邪?
こんな時に?
けど、理由はすぐにわかった
それを象徴する衝撃的な光景が僕の眼下に広がっていたから
「!!!!!」
息をするのも、前を見ているのも辛くて下を向いた時だった
僕のズボンが
膨らんでる……?
興奮した時になるそれと同じように僕のズボンは硬くなった中のものを柱にテントのように張っている
「ふふふ、見て。息子のムスコも大きくなってる」
「はっ、そりゃな。こんだけ強く焚いてんだ。誰だってあぁなんだろ」
お父さんのを舐めていた男の人がふと僕の方を見て零した酷い言葉遣いの感想に、お父さんも僕の方を見て鼻を鳴らした
焚いてる
って、あのお香のこと……?
まさか
知識にはあった「媚薬」というワードが頭に浮かぶ
でもそれよりなにより
父親のこんな姿見て、仕方ないにしろ興奮してる自分が情けない
気持ち悪い
汚い
「えー俺のエロいフェラ見て勃起させたんじゃないのー?」
「あいつはノンケだぞ。んなわけねぇだろ」
「むー……なら、今から俺のエロい腰さばきで射精させてやる」