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誰も見ないで

第7章 罪と罰と罪と


驚きのあまりその場で固まってしまう
けど


おじさんなら瑞稀君がどこにいるのか知ってるかも……!!!!


俺は今来たばっかりの道を走って戻って、瑞稀君の家のインターフォンを鳴らした

出て来ない

もう1度鳴らす

出てこない

今までの短時間で音が聞こえなくなるようなことないよね?

無視してる?


「すみません!!! 紺野さん!!!!」


瑞稀君と会えなかった本当の理由が知りたくて、俺は結構大きな音と声を上げて呼びかける

すると暫くして


「チッ、なんだよ? 誰だうるせぇな」


暴言を吐きながら、これまで話すことはなかったけど暫く町で見て来たおじさんが出て来た


う、お酒くさい
それになんだろ、この甘い匂い
香水?


「あ、あの、紺野さんですよね?」
「あ? あぁ……そうだけど。お前誰?」


大人の男の人に凄まれて、少し怖い


「瑞稀君と同じ学校に通っている渡辺湊斗です。あの、瑞稀君が最近学校に来ないんですけど何か知りませんか?」


けど、ちゃんと聞かなきゃ
今の俺にはもうこの人以外に瑞稀君のこと聞ける人がいないんだから


すると、おじさんは頭を掻いて


「あーーー……? 知らねぇ。帰れ」


と扉を閉めようとした

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