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誰も見ないで

第7章 罪と罰と罪と


久しぶりに会った俺の微妙な変化に気がついてくれた両親に感謝しつつ、俺はしっかり向き合った


「……話したいことが、あるんだ」


そして俺はまず瑞稀君のこと

男の子で、俺の好きな相手で
今付き合っている人だってことを話した


怒るかな
それとも悲しむかな


不安に思ったりもしたけど、父さんと母さんは俺みたいに視野の狭い考え方しかできないような人じゃなくて


「そう。良かったわね、恋人がちゃんと出来て」
「母さんは湊斗が人見知りだから心配してたんだぞ」


なんて、嬉しそうな顔をして言われてしまった


「怒ったり、しないの……?」
「どうして? 嬉しいって言ってるじゃない」
「だって男同士って……」
「今の時代にそんなことで反対するようじゃダメよ」
「いろんな考えの人がいて、それを理解しようとしなければいけないよ」


むしろ俺の方が怒られる始末


「それで? 恋人と喧嘩しちゃったの?」
「母さん、そんな風に嬉しそうにしたら湊斗が可哀想だろう」
「なによ。あなただって気になってるくせに」


喜ぶ母さんに、それを窘める父さん


「……あははっ」


いつも通りだ
変わらない

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