誰も見ないで
第7章 罪と罰と罪と
瑞稀君!!!!!
久しぶりに見た顔は、痩せたなんて言葉では足りないほどやつれている
瑞稀君が俺の方を見た
目が合って
喜んでくれると思った
けど
「……え……」
ふい、と目を逸らされてしまう
なんで
もしかして怒ってる?
俺が瑞稀君を助けられなかったこと
瑞稀君は俺から目を逸らした後は俯いてしまって表情がわからなくなってしまった
「湊斗……」
母さんが呟いて
隣にいた父さんが背中をぽん、と叩いて慰めてくれる
それから警察署の人と父さんと母さんが何か話してたけど、俺にはあんまり耳に入らなかった
お預かりしますとか、連絡がなんとかとか
そんな単語でしかわからない
気がついたら一旦瑞稀君と離されて廊下に出されていた
そして
「湊斗、よく聞いて欲しい」
父さんが静かに話し出した
「瑞稀君に何が合ったのか、湊斗がちゃんと理解して、今後協力していかなければいけない」
瑞稀君に何があったのか
協力……?
何を
俺が顔を上げると、父さんが話し出した
「瑞稀君は、湊斗が見たと言っていた実の父親に虐待されていたんだ」
「虐待……?」
殴ったり
蹴ったり?