テキストサイズ

誰も見ないで

第10章 同棲


ちょっと不安になりながらも瑞稀君の様子を伺うと


「!」


瑞稀君、顔ちょっと赤い
それに嬉しそう?


「したい……!!!」


そして返ってきた返事に思わず笑顔になった


「シャーペンだと2人だけ同じのってことはないと思うんだけど、俺たちがわかってるならいいかなって。目立たないし、でも毎日使うものだし」


理由を説明してる間もなんだか瑞稀君はずっと嬉しそうで、胸を撫で下ろす


ちょっと歩いて本屋さんに入ると、文房具コーナーにはたくさんのシャーペンがあった


「うわぁ、すごい種類あるね」


迷うなぁ


すると瑞稀君が色んなのを見ながら


「絶対2人だけ同じのはなくても、出来るだけ人が使ってないのがいいなぁ」


って呟いた

それにも俺は思わず笑顔になる


ちょっと表情筋緩くなってるのかも
あんまり1人でにやにやしたくないのに


「そうだね。どんなのがいいかな」


それから、これは最近みんな持ってるよねーとかこれ同じクラスの人が使ってたなぁとか話し合いながら選んだ

その時間すらも楽しい


そして


「これは?」


瑞稀君が1本俺に見せてくれた


見たことない……かな
派手な見た目じゃないし、お揃いでもバレなそう?

ストーリーメニュー

TOPTOPへ