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誰も見ないで

第11章 侵略者


次の日

もう授業が始まって憂鬱になりながら授業の合間の休み時間を過ごしていた


瑞稀君はやっぱりまだこの時間あんまり話したくなさそうだし

暇だなぁ

それに、すごく眠い
俺次の時間大丈夫かな


お昼休みまでの残り時間を頭の中で計算してがっかりする
まだまだだ


とりあえず次の授業の用意でも、と思って教科書やノートを出して

そして


「……」


筆箱から出したシャーペンに顔が緩む


瑞稀君とお揃いのやつ
さっき瑞稀君も使ってるの見えた


買ってよかったなぁと思いながら消しゴムも出そうと筆箱の中身を漁っている時にふと気がついた


あれ?


先生が黒板で色分けした時に使う赤ペンと、大事なところをチェックする蛍光ペンと前に使ってたシャーペン2、3本が入っていた筈の筆箱の中身が


あれ、ない?


1本足りない
気がする

瑞稀君とお揃いのを使う前までずっと使ってたのは入ってる

から、多分ほとんど使ってなかったやつがなくなった


「?」


落としたかな、ときょろきょろ下を見回したりカバンの中を確認したりしてみたけど見つからない

瑞稀君とお揃いのやつ入れる時に多くなるからって抜いたんだっけ?

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