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誰も見ないで

第13章 好きになんて(サイドストーリー2)


「なっ……なにして……!?」


脱いだ上着は床に投げ捨てられて、次の瞬間には


「!?」


ひょい、と持ち上げられた俺はその上着の上に寝かされていた

というか正確には押し倒されていた


頭の両側につかれた相原大和の腕と乗っかられた身体のせいで身動きが取れない

すると相原大和は至近距離でにやりと笑って


「返事は?」


と聞いてきた


「……っこの体勢で返事も何もないですよ!」


恥ずかしさから顔をそらしながらそう言うと、直後に耳に湿った感触

耳を舐められたんだってわかると、一気に体温が上がった


「なにす……っ」
「時間はやるから、お前もゆっくり確かめてくれ」
「は!? 何言っ、て……んんっ」


言葉で反論しようとしたら、相原大和にキスをされて口を塞がれた

さっきよりもずっと乱暴で、欲望をまるだしにした何もかも奪われるようなキス


その間に手慣れたようにシャツの前を開けられて、胸のあたりに手を当てられた

自分の体温よりも少し低い温度にびっくりする


「悪い。冷たかったか」
「ぇ、あ……いえ」


って何普通に話してるんだ
あまりに素直に謝られたから……っ

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