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誰も見ないで

第13章 好きになんて(サイドストーリー2)


気持ちいい

なんか
だめだ

こんなの知ったらもうこれ以外じゃ満足出来なくなりそう


感じたことのない身体の奥底から湧き上がってくるような快感に全身が麻痺していく


「足の先まで痙攣してんな。そんなにイイか?」


そんな風に悠長に相手を観察する余裕もない俺は、そんなことを言ってくる相原大和に苛立つ

だから「イイか」なんてあまりに直接的な問いには答えずにまた睨みつけた

するとそんな俺を見て相原大和は笑って


「俺はすげぇイイよ」


と言った

その笑顔が打算的な感じとか、俺を馬鹿にしてる感じとかそんなものを一切感じさせないものだったから、俺の顔が急に熱くなる

と共に目の前にあった相原大和の顔が一瞬歪んだ


「っ、締めんなよ」
「!」


自分の細かい感情の揺らぎが、普段意識することもない筋肉を動かして相手に伝える

そのことが妙に恥ずかしくて俺は顔を背けた

くす、と小さく笑う声が聞こえたのはもうこの際なかったことにする


「もう、いいよな?」
「え……!? っあぁぁ」


何か呟いた相原大和に聞き返す間も無く一気に先端近くまで引き抜かれて、あまりの衝撃に目の前に星が飛んだ気すらした

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