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誰も見ないで

第14章 文化祭


そうしてやってきた文化祭2日目

昨日のことがあって、もう別に警戒する必要ないや、と俺は瑞稀君と正樹と一緒に登校していた

正樹に木下さんと小川さんのことを話すと


「えぇ……そんなことがあったの……!?」


と驚いた後


「言われてみれば確かに俺の時も虐められてたの小川さんて名前だった気も……する……」


正樹の友達がよく心配してた、という話を聞いてやっぱり同じようなことを前にもしてたんだなって思う


「それにしても良かったね、湊斗も瑞稀君も問題解決したんでしょ?」
「解決、かどうかはわからないけど、一緒に居られれば俺が守れるから大丈夫」


俺が自分を鼓舞する気持ちも込めてそう言うと、瑞稀君は


「僕も湊斗君のこと、守ります」


と微笑みながら言ってくれた

するとそれを見ていた正樹は仲良いね、と笑った後


「頑張ってね、2人とも」


と言って俺たち2人の背中をそれぞれ軽く叩いた


「あ、メール……っとやばい。ごめんクラスの人に急げって言われちゃったから先に行く。またね!」
「うん」
「はい。気をつけて下さいね」
「ありがと!」


突然震えた正樹の携帯にはクラスメイトから助けを求めるメールが入ったらしく、正樹は走って先に行ってしまった

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