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誰も見ないで

第16章 全部知りたいのに


びっくりするぐらい心臓が早く動く中
ゆっくりと唇が触れ合う

離れて行くときの息遣いも
全部わかるくらい
ゆっくり


離れてから目が合うとなんだか照れ臭くて


「いっそ僕も海外に行って、そのまま結婚してもいいかもね」


なんて冗談半分でそんなことを言ってみる

すると、湊斗君の表情がパッと輝いていいの? と訴えかけてきた


「結婚、したい。瑞稀君と」


嬉しそうな顔で僕を抱き締めた湊斗君に、何も言わなかったけど僕は本当にそれでもいいかもしれないって思った

僕には日本にいる理由なんてなんにもないんだし


敢えて言うなら
大和君や正樹君に会えなくなってしまうのが寂しい、ぐらいかなぁ


「ん……っ」


未来への妄想に浸っていると、湊斗君の手が僕の顔を引き寄せてまたキスをした

今度は触れるだけじゃなくて
唇を一瞬吸われる


そして5センチも離れないうちにまた唇が重なった


きもちいい

僕湊斗君とキスするのすごく好き


深くなって行くキスに
夢中で応える

湊斗君のあったかくて柔らかい舌を自分のそこで感じると、腰がじん、と痺れるようだった


だめ
我慢できない

反応しちゃう

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