テキストサイズ

誰も見ないで

第3章 好き


くじ引きでランダムに5人1チームに分かれて、トーナメント形式で試合をするんだけど


「あ……」


紺野君とは分かれちゃった

でも審判とかで見てもらえるチャンスあるかもしれないよね

前向きに行こう


そう考えてると、後ろからガシッと肩を組まれた


「!?」
「同じ班だよ、湊斗」
「……えー」


こんな風に話しかけてくるのは当然正樹だったんだけど、まさかの同じ班みたい


腐れ縁は有効なのに赤い糸はダメなの?
神様ひどい


不満そうな顔するなって正樹に笑いながら怒られた


でも他の同じチームの人達は文化系の部活の人だから、正樹がいて助かったかも

俺だけじゃどうにもならなくて紺野君に幻滅されても困るもん


「優勝目指して頑張ろう」
「うん」


かくしてクラス無差別のバスケトーナメント戦は始まったんだけど


「正樹!」
「ナイス!」
「湊斗! 行け!」
「うん」


ずっと昔から遊んできてチームワーク抜群の俺たちに敵なんていなくて一回戦は圧勝

他のチームメイトも正樹が上手く回してくれるから不公平感もないし、いい感じ


「次は審判で……次は……あ……」
「正樹? なに?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ