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いらっしゃいませ……

第2章 お待たせしました……

コンビニに着くと、僕は外から店内を確認した。
客は誰もいない。

「──入らないの?」

背後からいきなり夏子さんに声をかけられて、ビクッとした。

「…入りますよ」

僕は店のドアを開いた。
まあ、夏子さんはおかしな店員がいるなんて知らないから、店の前で躊躇する僕を見て何やってんだと思ったんだろうけど…いきなり声かけられたらびっくりするし。

僕は気を取り直して、カゴを手に取った。
が、夏子さんはトイレへと入っていく。

「……」

いきなり店内に一人になった僕は、足早に酒のある冷蔵コーナーへと向かった。

「あ」

缶ビールが棚に入ってない。

「…なんだよ、補充しろよな…」

僕がそう呟くと、すぐそばでガタンッと音がした。

「!」

棚の向こう側から人の気配がする。
なんだよ、そこにいたのかよ…と内心ビクビクしながら僕は冷蔵のドアを開けて「すみません、ビール補充してもらえますか?」と店員に声をかけた。

「……」

店員は答えない。
返事の代わりに缶ビールが1本、棚に補充された。

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