マリア
第10章 夜想曲
和也side
智「ね、これから定期的に会ったりとかしない?」
「いいですよ?俺、帰宅部だからヒマだし?」
智「えー?さっき、モテモテだから忙しい、って言ってなかった?」
「俺、人によって使い分けるんですよ?大野さんだったら二つ返事だからね?」
智「ありがと。あ…でも、あの人…相葉くん…は?付き合ってるんでしょ?」
「ああ…あの人は違った意味での友達ですけど…」
智「友達?」
「セフレ。」
智「セフレ…って?」
首を傾げる大野さんを見たら笑っちゃうぐらい、こいつ、マジ純朴だな?って思ってしまう。
そういうところがアイツと似てるような気がして虫酸が走るんだよね?
「セックスするためだけの友達、ってこと。」
智「そっ…そうなんだ?」
「そうなんですよ?」
愛想笑いを浮かべる。
…ついでに言っとくけど、
アンタの親友の櫻井さんもその一人だからね?
しかも、
アンタを抱けない鬱憤ばらしに俺とヤりに来るから。
まあ、あの、サルよりかはウマイから、さ、
多少テクが雑でも許してるけどね?
「じゃ、そろそろ我々の女子会もお開きにします?」
智「プッ、女子会…ね?また連絡していい?」
「いいですよ?」
手を振り去って行く後ろ姿を見ながら、
俺はある男に電話をかけた。