マリア
第11章 変奏曲 ①
上向いたまま両腕で目だけを隠し、
喘ぐためだけに開かれた唇の端からは涎が零れ落ちていた。
綺麗な男の乱れ悶えまくる姿は何度見てもぞくぞくする。
潤「あっ……あっ……やめっ…あっ…」
「イヤじゃないでしょ?ココをこうされるのが好きなんでしょ?」
腰を大きく引き、自身をギリギリまで引いてからまた最奥を穿つように腰を打ち付ける。
この男のいいトコロめがけて何度も打ち付ける。
やがて、そそり立つ男のモノから吐き出された白濁が、紺色のシーツを汚す。
それを見届けてからさらに腰を激しく打ち付け、俺はコイツのナカでイッた。
ゆっくり俺のモノを引き抜くと、ナカに収まりきらなかった白濁が、入り口からドロリと零れ落ちた。
潤「これで…気がすんだ?」
「まさか…?」
潤「そう…」
そう呟くと、乱れた黒髪を掻きあげながら、ベッドの下に投げ落とされズボンを拾い上げ、
何事もなかったかのように着込み、覚束ない足取りで玄関に向かう。
「シャワーぐらい使ったら?そんなんじゃ仕事になんないでしょ?」
が、アイツは、
そのまま部屋から出ていってしまった。