マリア
第16章 迷走曲
翌朝早く、お腹をすかせた「童顔大食漢」こと翔くんがやって来て、
パン、おにぎり、お弁当を食べ、
さらには、別腹、と称してデザートまで平らげた。
和「朝っぱらからよく食いますね?見ていて気持ち悪くなりますよ?」
翔「気持ちよくなる、の間違いじゃねぇのかよ?」
和「なるわけないでしょ?我々少食派なんだから。」
と、翔くんと二宮くんが掛け合いをしているうちに、
着替えを済ませた僕は二人のいるリビングにいった。
翔「智くん、マジで学校行くの?」
「うん。行くよ?何で?」
翔「だって…昨日の今日じゃん?いてっ!!」
二宮くんが後ろから翔くんに蹴りを入れる。
和「…一言よけいだから。」
と、足を擦る翔くんを冷ややかな目で見た。
和「俺が言うのもあれですけど、ホントに大丈夫なんですか?」
「うん。大丈夫。」
和「大野さん、じゃなくてムダに筋肉質な撫で肩童顔大食漢に聞いてるんですけど?」
翔「おまっ…撫で肩、って…しかも、長くなってるし。」
和「名前で呼ばなくても分かるように考えてあげたんですよ。」