マリア
第19章 虚偽曲②
智「いやぁ……そんなとこばっか……だ…だめ…だめだ…ったら…」
智は、激しくウズく体を宥めるように俺にしがみつく。
智「も……許し…て…」
イカせてくれ、と囁く。
智「翔…も…僕のナカでイッて?全部受け止めてあげるから。」
そう告げる智の唇にキスを落とす。
唇を離し、汗だくで微笑む智を見つめた。
二宮の時とは違う、気持ちの伴ったセックスに、
満ち足りた気持ちになる。
智「翔…一緒に……イこ?」
目を閉じ、胸の中に顔を埋める智の体を強く抱きしめた。
そして、何度も何度も智のナカを激しく貫いた。
やがて…
あ………。
頭ん中が真っ白になって、
智の「イク」と言う言葉を最後に、
俺は意識を飛ばした。
どのぐらい意識がなかったのかは分からないけど、
腕に、心地いい重みに気付き瞼を開けると、
さっきまで、俺の腕の中で甘く喘いでいた智が、
無邪気な寝顔を晒し、気持ち良さそうに寝息をたてていた。
あんなエロい姿からはとても想像できないな、と、
智のフワフワの髪をそっと撫でた。
智「んっ……」
少し身動ぎしたあと、智の瞼がゆっくりと開いて、
俺と目が合った途端、少し恥ずかしそうに笑って、シーツの中に顔を隠してしまった。