マリア
第20章 奸計曲
それからの俺は、
タバコを止め、
制服をキチンと着、
授業も真面目に出るようにした。
なぜなら、
『まずは生活態度から変えようよ?』
と、いう彼からの提案だった。
初めは形から入るのも大事なことだよ?言われた。
長い間、チャラチャラしていた俺にとっては、
荒行がないぶんマシだけど、
山に籠った修行僧の気分だった。
ただ、シモのことまでは指定してこなかったから、ヤりたくなったら、ヤらせてくれそうな女を見繕って連絡すりゃあいいか?ってぐらいの軽い気持ちでいた。
そしたら……
「えっ!?何?黒髪に戻したりなんかして?イメチェン?」
髪色のこともそうだけど、
キチンと制服を着ている俺を見て、
大抵のオンナどもは面食らっていた。
「黒髪の雅紀って、ちょっとキモ〜い!」
と、いうヤツから、
「なんか、ドウテイくんみたいでカワイイ♪」
と言うヤツまで反応は様々だった。
でも、制服の中身は変わってないから大抵のオンナどもは満足させてやることはできた。