テキストサイズ

純子は今日も激怒する

第1章 日々の暮らしの中で激怒

純子は図書館に行く


外は雨

純子は傘をさして図書館に向かう


コンビニやゴミ置き場、郵便局を通り過ぎ

家を出てから数分後

大通りに出る


なかなか距離のある大通り

通りに沿った遥か向こうに大きな川と橋

あそこはいつも風が強い


途中、純子がたまに行く喫茶店が見えてきた


歩きながら窓から中をチラリと見やり、そのまま素通りする

店長は背中を向けていた


数十秒待った交差点の横断歩道を渡れば図書館はもうすぐそこに


図書館の入り口付近に横付けされて止まっていた1台のタクシーが純子と入れ替わりで走り去り
入り口に敷かれたマットの上で純子の足が軽く跳ねて傘はたたまれ専用の袋に入る



中央の階段をのぼり始める純子

エレベーターは無視


ついた二階は一階よりも静かであったが、あちこちから小さな音が沢山聞こえてくる

音の先には眠りこける人も


純子はカーペットを踏み進んで推理小説のある棚に向かう


にわかに興味深いタイトルが目についた

『死人は二度口を割る』

本を手にとってページをめくる純子


すると登場人物の名前の横に「犯人コイツ」と手書きで書かれている



純子は激怒した

ストーリーメニュー

TOPTOPへ