君を愛してる~十年越しの想い~
第1章 君を愛してる~十年越しの想い~
「ほら、やっぱりあの頃のボクと同じだった。ボクもね、伝えられなかったの。でも、ミキちゃんっていう年下の仲良しの女の子が好きな人に告白するって話を聞いて、ボクも決心したの。親友のカレ、ボクの気持ちに気づいてて、ボクの言葉を待っていてくれたの。ボクが前に進めることを。
だからそれは伝えるべきよ。そんなに長いなら彼女、絶対に貴女の気持ちに気づいているはずだもの。結婚式、モヤモヤした気持ちのまま挙げさせたらダメよ。彼女もずっと貴女の気持ちを聞くの待っているはずよ。貴女自身の為にも伝えなさい。このままじゃ貴女、確実に壊れるわよ。これは脅しじゃないわ。彼女の彼と将来のコドモにまで嫉妬して、取り返しのつかないことになる前に人生のレールを一歩でも未来に進めなさい」
こんなこと、初対面の人に言われても腹が立たないのは、性別は違えど同じ想いをしたもの同士だからだ。好きだった親友への気持ちが私と同じだった真守さんの言葉は真実味がある。前に進むことができて今、幸せそうな姿は私に勇気をくれる。
臆病で強がり。だけど寂しがりな私。気持ちを伝えることでこの関係が壊れるんじゃないかと不安だった。けれど、今、このタイミングで伝えたほうが壊れないこともあるのだと、大切なことを道すがりの真守さんが気づかせてくれた。
「ありがとうございました!」
次の駅まで行って帰るはずだったけれど私は、階段を降りて、改札を出た。パニエで膨らんだスカートをたくし上げて全力で走る。ヒールで足が痛いなんて、今はたいしたことじゃない。
だからそれは伝えるべきよ。そんなに長いなら彼女、絶対に貴女の気持ちに気づいているはずだもの。結婚式、モヤモヤした気持ちのまま挙げさせたらダメよ。彼女もずっと貴女の気持ちを聞くの待っているはずよ。貴女自身の為にも伝えなさい。このままじゃ貴女、確実に壊れるわよ。これは脅しじゃないわ。彼女の彼と将来のコドモにまで嫉妬して、取り返しのつかないことになる前に人生のレールを一歩でも未来に進めなさい」
こんなこと、初対面の人に言われても腹が立たないのは、性別は違えど同じ想いをしたもの同士だからだ。好きだった親友への気持ちが私と同じだった真守さんの言葉は真実味がある。前に進むことができて今、幸せそうな姿は私に勇気をくれる。
臆病で強がり。だけど寂しがりな私。気持ちを伝えることでこの関係が壊れるんじゃないかと不安だった。けれど、今、このタイミングで伝えたほうが壊れないこともあるのだと、大切なことを道すがりの真守さんが気づかせてくれた。
「ありがとうございました!」
次の駅まで行って帰るはずだったけれど私は、階段を降りて、改札を出た。パニエで膨らんだスカートをたくし上げて全力で走る。ヒールで足が痛いなんて、今はたいしたことじゃない。