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君を愛してる~十年越しの想い~

第1章 君を愛してる~十年越しの想い~

「もうっ……ダメっ……はぁっ」

 粘液で指がべっとりして、下着はぐっしょり濡れている。愛して、私を愛して。流れている音楽。毎日聴く曲は私の心を投影している。この体が誰かに貫かれるときはいつなのだろう。雑誌とネットの知識で経験済みのようなふりをするのは疲れたよ。

 男性と付き合ったことは何度もある。だけれど最後の一線は越えられずにいる。叶わない、そう分かっていても初めては抄華がいい。

 重い腰を引きずって、招待状を開封して、参加に丸をつけた。泣きそうだ、そう思うよりも先に涙はもう零れ落ちていた。

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