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暗がりの中の灯火

第2章 Rose Ber

「俺から見たら、十八歳なんかまだまだ子どもだよ」

 男性はふっと目を細めて微笑んだ。よく見ると顔立ちは整っていて、イケメンの部類に入ると思う。

「そんなこと言って……。お兄さんは何歳なんですか?」

「二十九歳。おっさんだろ?」

 男性は、そう言うと何が可笑しいのか、ははっとまた笑い出す。

「まだ若いですよ」

「ありがとな。飲み物、これで我慢しろ」

 男性はそう言うとオレンジジュースを私の目の前に出した。

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