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「良かった起きた……おはよ。うなされてたけど大丈夫？」

「ぁ……アカリさん……。えと、はい。大丈夫です」

言えないよ、こんな事。
昨日少し話しちゃったけど、詳細までは流石に……。
アカリさんに心配かけたくないし、こんな後ろ暗い過去、純粋に知られたくない。

「本当？あゆちゃんは僕達にとって大事なヒトだからね。何か、嫌なこと、困ったことがあったら何でも相談して」

綺麗な笑顔で、そう言ってくれるだけで最高に嬉しい。十二分、励みになる。

「ありがとう、ございます」

心配してくれる人達がいるって、なんて幸せなことなんだろうと思った。
父親が失踪したその日から、約四年。色々な意味で随分楽になった。借金もないし、大事な存在が沢山出来た。

「あゆちゃんが困ったらいつでも駆け付けるっての、オレにも有効だから」

「ふふ、みんなから聞いたんですか？」

「うん、オレ寝ちゃったから。……あー、でも人のこと言えないよ〜？由奈さんに運ばれたんだって？」

ほあ！！そうだった。
私も寝こけちゃったんだ。

……でもあれは不可抗力じゃない？寝こけたというより失神じゃない？！