笑い、滴り、装い、眠る。
第10章 Moon Light
「んふふ。翔くんてば止めて、って言ってる割には俺のこと離してくんないじゃん?」
翔「ち……違っ!…あああっ!!」
ちょうど翔くんを下から突き上げる体勢になったことをいいことに俺は、ここぞとばかりに突きまくった。
翔「ぁ………ぁ…も…」
突き上げるたび、カクカクと翔くんの首が張り子の首みたいに揺れた。
こりゃあ、完全にイっちまったな?
ホントいうと、俺も既に何度もイッてて、
意識を飛ばさないようにするのに必死だった。
でももういいだろ?
完全に意識の飛んじまった翔くんの体を引き寄せ、俺も目を閉じた。
どれくらいの時間が経っていたのか、
うとうととしていた俺は、唇の柔らかくて温かな感触に目が覚めた。
翔「あっ……ごめん。起こしちゃった?」
「んふっ。いいよ、全然。」
目の前の恋人の体を抱き寄せる。
「今、何時だ?」
翔「3時ぐらい…かな?」
カーテンを開け放した窓からは、丸くて大きな月が煌々と輝く。
「あれ?」
翔「何?どうしたの?」
「電気…つけてなかったんだ…」
翔「いつものことじゃない?」
「だって、すごく明るかったし。おかしいな?って思って?」