笑い、滴り、装い、眠る。
第11章 SUN SHINE
翔side
「で?俺をここまで連れてきたワケ?」
智「そ?月曜日じゃないから別にいいでしょ?」
だからと言っていきなり沖縄?
しかも…
「ほんとにあるんだ…。」
智「ふふっ。ホントは一人で来たいんだけど、翔くんとならいいかな?って。」
番組のロケで来たことがある、という小さな無人島。
青い空と海に囲まれた、波の音しか聞こえてこない、小さな南の島。
智「もうちょっと待っててね?ちゃちゃっとテント作っちゃうから?」
声が聞こえる方へ向くと、智くんが汗だくになりながらテントを作っていた。
「ごめん。手伝うよ?」
智「へーき、へーき!慣れてるから。」
とか言いながら、強い風に煽られたテントは中々思う通りにいかない。
でも、本当に手慣れたものでテントは徐々に形を成していった。
智くんは完成したテントの中で腰を下ろし、自分の隣をぽんぽんと叩いた。
智「ほら早く!翔くんもこっち来て。座って?気持ちいーよ?」
「あ、うん。」
強い風で乱れた髪を掻き上げながら笑う智くんの隣に腰かけた。