笑い、滴り、装い、眠る。
第11章 SUN SHINE
そして数年後、グループでのCDデビューが決まった。
その中にはあのちっこいの、じゃなくて翔くんがいた。
まあ、その頃にはとっくに俺なんかよりデカかったけど。
でも、変わらず見られてる感覚はあった。
振り返ると、勘違いだったのかな?てぐらい自然にはぐらかされていて、俺って自意識過剰なんだな?て思い込んでた。
でも、聞いちゃったんだ。
翔くんが松潤と、俺のことを話してたのを。
「翔くんがいかないんなら俺いっちゃうよ?」って。
初めはどういう意味なんだろう?って思ってた。
が、次の言葉を聞いた途端俺は頭の中が真っ白になった。
「好きなんでしょ?リーダーのことが?」
は?好き?好き、って?男女のあれじゃないよね?
そのまま黙って見てると、至極全うな理論で相手を説き伏せる翔くんではなくて、松潤に言い負かされて項垂れる翔くんがそこにいた。
潤「だったらコクったらいいじゃん?」
ヘ?松潤、お前何言ってんの?
男同士だよ。
それはともかくとして、
コクる、って……。
それからの俺は意識しまくりで、
翔くんが俺のことを見てた、ってのが俺の自意識過剰だったのではなかったのだ、と、
目があった翔くんの顔が真っ赤になっていたことで確信が持てた。