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笑い、滴り、装い、眠る。

第13章 俺にかまって!!(O×S)



幸せな夢に包まれて目覚めた翌朝、



俺の体をぎゅっと抱きしめたまま未だ夢の中の智くんの手を舐めた。



智「ん…くすぐったい…」



今度は薄目を開けこちらを見る智くんの顔をペロペロ舐めた。



智「ふふっ。もしかしてお腹すいたの?」



柔らかく笑う智くんの顔をさらにペロペロ舐めた。



智「もうっ!くすぐったいてばぁ!!」



だって…



智くんの目尻、ちょっと濡れてたから。



智「じゃあ、ちょっと早いけど起きよっか?」



智くんは俺を抱き上げベッドの脇に下ろすとバスルームに消えた。



ちょっと待ってたら、スッキリした顔で出てきて、リードを手にしながら笑ってた。



お散歩行こっか?って。



あれから数ヵ月。



いつまで待っても智くんのカレシさんは戻って来なかった。



ああ……だからなのか、って思った。





その後、カズのご主人が遊びに来て智くんのことをずっと心配してたっけ。



大野さん、大丈夫?って。



平気だよ?と、笑う顔は普段と変わらないように見えたけどどこか寂しそうだった。



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