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笑い、滴り、装い、眠る。

第13章 俺にかまって!!(O×S)



智「ねえ翔くん。」



夕食を済ませ、ソファーでまったりする智くんの膝で微睡む俺に、不意に智くんが話しかけてきた。



智「翔くんは、さ、人間になりたいなあ、とか考えたりする?」



ぴく、と顔を上げた俺と見下ろす智くんと目が合う。



智「ふふっ。そんなワケないか?」



目を見開き身じろぎしない俺の頭を撫でた。



智「はい、もう寝ようね?」



俺を膝からおろし立ち上がった。



智「ん?どうしたの?」



いつまでたってもその場に座ったままの俺を見て智くんが首を捻る。



智「何?また、抱っこしてほしいの?」



うんっ♪……じゃなくて、



……してほしいけどさ。



すると、智くんはまた、俺を抱き上げぎゅっと抱きしめた。



智「……ありがと、翔くん。そばにいてくれて。」



……。



智「翔くんがいてくれなかったら毎日泣いてたかも…」



そうなの?泣いてる智くんなんか見たくなかったから、それならそれで良かった。



智「ありがとね、翔くん。」



俺の方こそ、だよ。智くん。



俺のこと、見つけてくれてありがとう。



ちょっと苦しかったけど、智くんの気がすむまで俺はされるがままになっていた。



智「ん?んん?んー……」



智くんは俺らみたいに、鼻を鳴らしながら俺の体に鼻を擦り付けてきた。



なに?智くん?



智「翔くん、お風呂入ろっか?」



エエッ!!やだやだやだっ!!



なんでそうなるんだよっ!!



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