笑い、滴り、装い、眠る。
第14章 猫と俺とアナタと…
ある日、テスト勉強の合間に『さとし』と『しょう』の顔が見たくなって智くんに連絡した。
智『今日はちょっと用事があるから一緒には行けないかなあ?バアちゃんに連絡しとくし行ってきたら?』
「分かった。」
そうは言ったものの、今日は止めようかとも思ったけど智くんがせっかく連絡してくれたみたいだからお邪魔することにした。
「いらっしゃい。今、飲み物でも持ってくるから座ってて。」
「いえ…お構い無く。」
何時ものように通された部屋には先客がいて、
智くんのお祖母ちゃんは彼のことを僕に紹介してくれた。
「この子も私の孫でね?和也、っていうの。」
和「……どうも。」
ぺこり、と頭を下げたその少年はいわゆる智くんとは従兄弟で、たまたま用事があって来ていたのだそうだ。
「こんにちは。」
和「……なるほどね?」
「え?」
和「智にいが夢中になるはずだよ?」
どういう意味?
少し気まずい空気が漂い始めた時、智くんのお祖母ちゃんがジュースを持って来てくれた。
和「ま、ゆっくりしていってください。」
俺はこれで?と、立ち上がった。