
笑い、滴り、装い、眠る。
第14章 猫と俺とアナタと…
どういう意味なんだろう?と、猫じゃらしに戯れる猫たちを見つめながら考えていた。
すると、玄関で智くんのお祖母ちゃんと誰かが話している声がして、
誰かがこちらに向かってくる足音が聞こえた。
智「いらっしゃい。」
「あれ?今日は来れない、って…。」
智「用事なんてちゃちゃっと済ませてきたよ?」
「そうなんだ?」
俺の隣に座って『しょう』を抱き上げた。
智「日に日に可愛くなるなあ。」
そして『しょう』も智くんにとてもなついていて、智くんから離れようとはしなかった。
智「どした?」
「よくなついてるなあ、と思って?」
智「んー?もしかしたら、俺の体からマタタビの臭いがするとか?」
智くんはクンクンと自分の体を匂っていた。
智「ホントは人間の方からもこれだけなつかれてるといいんだけどな?」
「え?」
智「あっ!?い、今のは冗談。」
『智にいが夢中になるはずだよ。』
俺が猫と似てるから…?
猫が俺に似てるから……?
それとも、そのどっちでもない、としたら…?
これをどう解釈したらいいんだろう?
