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笑い、滴り、装い、眠る。

第14章 猫と俺とアナタと…



「可愛い、って……俺、可愛くなんか…」



思っても見なかった展開にテンパってしまって、智くんの顔をまともに見れない。



智「いやっ!!そ、その、だから、付き合ってほしい、とかそんなんじゃなくてその…」


和「あ〜も〜イライラする!!」



声が聞こえてきた方を見ると智くんの従兄弟の子が仁王立ちしていた。


智「カ、カズ…な、何で?」


和「智にい、ヘタレにもほどがあんだろっ・・」


智「ヘタレ、って…」


和「そうだろが!!好きな子目の前にして今さら何してんだよ!!言ったもん勝ちだろ!!」



す、好きな……子、って…。



カズくんの言葉に後押しされたみたいに、智くんは居佇まいを整え向き直った。



智「し、し、翔くん!!」


「は、はいっ!!」



何となくつられて俺も姿勢を正した。



智「そ、その何だ…つ、つまりはそう言うことだ。」


「は、はあ…」


智「お、お、お、俺と…つ、付き合ってください!!」



右手を差し出し頭を下げた。



ど、どうしよう…?



通りすがる人に変な目で見ていく……。



智くんの背後には、祈るように見つめるカズくん。



智くんのことはキライじゃないけど…でも……



差し出された手を、ゆっくりと握った。



「じゃあ、友だちからだったら。」



あれ?俺と智くん、て、もう友だちだったかも?



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