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笑い、滴り、装い、眠る。

第15章 TO You・・・



翔side


先にお風呂をもらった俺は髪を乾かし、入り口のドアに背を向けるようにしてベッドに潜り込んだ。



来客用の少し小さめのベッド。



俺はごろり、と寝返ってため息をつく。



何度もそれを繰り返す。



はあ…に、してもさっきの智くん、可愛かったなあ♪



思わず抱き締めちゃったよ。



テンションが上向きになり過ぎてさらに目が冴えてしまいまた寝返りを打っていたら、



部屋のドアが開いた。



智くんだ。



智くんは静かに俺が寝ているベッドに腰かけると、俺の顔を覗き込んできて、ボソッと呟いた。



智「翔ちゃんはいつまでたっても可愛いなあ。」



うわ…



額にかかる髪を払おうとして智くんの指先が額に触れた。



……!



智「ん?」



さらに顔を近づけ、智くんの吐く息の温かさを感じてドキドキした。



智「……起きたのかと思った。」



起きてる……けど。



あくまで寝たふりを決め込むと、覆い被さってくるような気配と唇に吐息が重なる気配がして、



気づいたら、智くんが俺にキスしてた。

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