笑い、滴り、装い、眠る。
第4章 愛していると囁いて。
雅「ちょ…翔ちゃん、痛…っ!!」
噛み付くように、雅紀の唇を奪う。
雅「ふっ…うっ…んっ。」
抗議の声を上げようとした雅紀の唇をほどくように口内に舌を這わせる。
雅「…しょ…ちゃん。」
エレベーターが一階につく頃には雅紀はとろとろに蕩けていて、
部屋のベッドまで待てない、とばかりに地下駐車場に停めてあった車の中で繋がった。
雅「もー、翔ちゃん、てばいっつも激しいね?」
「雅紀がエロい声出すからだろ?」
ベッドサイドに腰かけ、
気怠そうに見上げる雅紀の髪を掻きあげる。
雅「フフッ。俺のせいなんだ?」
「他に誰がいるんだよ?」
うっすら汗ばんだ額にキスをし、立ち上がる。
雅「どこ行くの?」
「シャワー。雅紀も来る?」
意味深に笑う俺を見ると、雅紀は顔を真っ赤にし、シーツに顔を埋めた。
可愛いな…
可愛いけど…
『翔くん…。』
甘い声音で俺の名を呼びながら纏わりついてくる、程よく日焼けした細長い五指。
智…
好き、って言って?
『ごめん…』
好き、って言ってくれるまで離さないよ?いいの?
『…許して。』
そう言って、あなたはいつもキスで誤魔化すんだ。
俺の気も知らないで…。