笑い、滴り、装い、眠る。
第17章 a cute boy
和「ねえ、お二人、俺にいい考えがあるんだけど聞いてくれます?」
大学の学食でのランチを終え、講義に向かう道すがら。
二宮くんが嬉しそうに話かけてきた。
和「相葉氏と大野さんが、実は出来ちゃった、って設定にするんです。」
「え?」
雅「俺とおーちゃんが?」
和「恋人をほったらかしにした結果、他の男に寝盗られてしまった、という設定です。」
「……なるほど。」
雅「えー?俺、間男役?翔ちゃんに殺されちゃったらどうすんの?」
和「俺の話聞いてた?実際にやるわけじゃないんだし、大野さんがお前に靡くわけないだろ?」
雅「ちょっと複雑だけど……ま、いっかあ♪」
どこまでも天真爛漫なまーくん。
やっちゃおうか、って、簡単に乗っかっちゃった。
まずは形から、ってことでいつもより遅めに帰宅することにし、
まーくんと一緒に何処かでお茶をすることにした。
雅「おーちゃん、見てみて!どれも美味しそう♪」
「ホントだ。どれにしようかな?」
ガラスケースに並んだ色とりどりのケーキに目移りしてしまうスイーツ男子な僕ら。
雅「俺、モンブランにする。おーちゃんは?」
「じゃあ僕も同じで。」
こんな感じだから、どうしたって、甘〜い雰囲気になるはずもなく……。