笑い、滴り、装い、眠る。
第17章 a cute boy
ベッドから飛び起き翔くんの後を追いかけるように部屋を飛び出した。
「あっ…あの…」
驚き振り向く翔くん。
「あの…ごめん…なさい。」
翔「……何が?」
小さな声で言った僕に、翔くんはキョトン顔をした。
「まーくんは……その……ただ、乗っかってくれただけで…だから……。」
さらに訝しそうに眉根を寄せる翔くんに僕らの計画を明かした。
「ごめんなさい。試すようなことして?」
翔「…なるほど……ね……」
翔くんの表情が少し和らぐのを見てホッとした。
が……
翔「だからと言って、ただで許すワケにはいかないなあ…」
「えっ…?」
だよね?やっぱ、怒るよね?
翔「バツとして…。」
翔くんは僕を抱き寄せると額に唇を押し当ててきた。
翔「ホントは唇にしたいけど……それ以上のことだって…」
って、驚いて目を見開いている僕の耳元で何やら聞き取れないぐらい小さな声でゴニョゴニョと言っていた。
「ねぇ、今、何で忙しくしてるの?」
翔「うーん、年末だし稼ぎ時だから、ってのもあるけど…」
「けど?」
翔「まとまった休みがとれそうなんだ。だから……」
「……そうなんだ。」
翔「だから……もうちょっと待っててくれないかな?」