笑い、滴り、装い、眠る。
第17章 a cute boy
まーくんはまだブーブー言ってたけど、急に目の前に出てきたケーキにかぶりつきになった。
雅「何これ!このケーキメチャクチャウマイじゃん!!」
和「そりゃあ、俺イチオシのケーキ屋のだから……って、何でお前が真っ先にかぶりついてんだよ!!」
口の回りをクリームだらけにしたまーくんに苦笑しながら二宮くんが叫んだ。
和「……ったく…はい、大野さんも食べてみてよ?悶絶するくらい美味いから?」
促されるまま一口食べてみると、程よい甘さが口中に広がった。
「お、美味しい!」
雅「でしょ?」
和「だから俺が買ってきたんだって?お前、食ってるだけじゃん?」
お酒も入って、しばらくワイワイしていると玄関のチャイムが鳴った。
雅「帰ってきたんじゃない?」
翔「何々?お、美味そうなもん、食ってんじゃん?」
ネクタイを緩めながら翔くんが僕らに近づいてきた。
雅「しょーちゃんも食べてみて?スッゴく美味しいよ?」
和「だから俺の奢りだって?何でお前が買ってきた体で言ってんだよ?」
二人がわちゃってるうちに、僕の分を翔くんの口の中にいれてあげた。
「……おいしい?」
翔「うん。美味しい。」
子どもみたいに頬張る翔くんを見てたら、まーくんが口笛を鳴らし、二宮くんには「新婚さんみたい」って言われてしまった。