
笑い、滴り、装い、眠る。
第19章 brothers
翔「智くん、雅紀くんいらっしゃい。」
満面の笑みで迎えてくれる翔くん、と、
潤「いつも兄がお世話になってます。」
翔くんの後ろから現れた、礼儀正しい、ちょっと濃い顔イケメン。
翔「あ、こいつ、弟の潤。」
潤「潤です。」
笑った顔は翔くん程ではないが、なかなかに……
雅「ちょっと、にーちゃん?」
「おっ…おう…」
ヤバい…見とれてた。
雅紀に小突かれ我に返る。
何気に翔くんを見ると、怖いぐらいの笑顔で俺を見ていた。
顔が引きつっていたように見えたのは気のせいかな?
翔「玄関で立ち話もなんだから上がって?」
と、履き心地の良さそうなスリッパに足を通し、二人のイケメンの後に続いた。
広くて長い廊下をしばらく歩くと、広くて日当たりのいいダイニングに通された。
翔「雅紀くんの中華にはちょっと見劣りするかもだけど?」
潤「……そんなことないだろ?」
と、少しムスッとした顔の弟くん。
翔「ごめんごめん、言い過ぎた。」
弟くんの頭をぽんぽんする翔くんと、照れ臭そうに鼻の下をこする弟くんにほっこりしつつ、
絵になる二人だなあ、って釘付けになってしまっていた。
