笑い、滴り、装い、眠る。
第19章 brothers
それからというものは、
何となくそういう気分になった時はどちらかの家に行くようになった。
ただし、互いの親が家にいないことが絶対条件だけど。
そうなると、頻繁に「アイツら」とかち合うことが多くなる。
翔「あっ…あっ…さ…さとし…っ…!」
ハッとして翔くんが口元を手で押さえた。
と、いうのも同じ屋根の下には翔くん弟×雅紀のカップルがいた。
……ったく、翔くんの可愛い声が聞けねぇだろ?
そんなこんなで、まったく満たされないままコトを終えた俺らがうとうとしていると、
雅「や…ぁ……あっ…あ…潤…!」
潤「ここだろ?雅紀のいいトコ?」
静まり返った家の中に響く弟たちの声。
雅「も…やだ…ぁ…い……いっちゃ…」
こんのヤロ。思いっきり楽しみやがって?
すると、俺を背後から抱きしめてるようにじっとしていた翔くんがぽそっと言った。
翔「ね…ヤろ?」
「えっ?」
俺の腰辺りに当たる硬い感触。
翔「アイツらの声聞いてたら我慢出来なくなって……」
「そっか…なら……」
なんて、俺の方が限界だったから、翔くんの方から誘ってくれて助かった。
翔「あ……っ…いいっ…!」
「ここが気持ちいいの?」
聞かないで?って感じで口元を押さえながら翔くんはこくこくと頷いた。