笑い、滴り、装い、眠る。
第24章 俺のご主人さま
しばらくアホみたいな顔して待ってたら、静かに寝室のドアが開いて、胸元が大きく開いた黒の膝丈のワンピースにフリフリのエプロンを身に着けた翔くんが戻ってきた。
翔「ちょっと…恥ずかしいんだけど……。」
と、もじもじしながら片手で胸元を隠し、もう片方の手でスカートの裾を引っ張るようにして隠していた。
ヤバい……可愛すぎる……♡
腕の間からは白い肌と綺麗に浮き出た鎖骨、
スカートの裾からチラチラ見える綺麗な脚に目が釘付けになる。
翔「あの…もう、これ脱いでいい?」
「えっ?あっ…いやっ…」
もうちょっと見ていたい…。
どうしていいか分からない、といった体で立ち尽くす姿も可愛くて、
ただただ見惚れるばかりの俺。
「あ…あの…」
翔「な…何?」
「も…ちょっと近くに来ない?」
翔「あっ……う、うん。」
「それ…と…そ、その…メイドさんらしく…」
翔「メイドらしく?」
「ごっ…ご主人さま、って…ご主人さま、って…言って欲しい…」
翔「わ…わかっ…た。」
真っ赤になりながら小さな声で答えると、翔くんは俺のそば近くまでやって来て跪き、小さな声で言った。
翔「な…何かご用でしょうか、ご主人さま?」
うっ……嬉しい!
メイド姿のかわいい翔くんに、ご主人さま、って言ってもらえた!!
思わずガッツポーズをしてしまった。
翔「あ……あの…」
しばらく感動に浸っていると、翔くんが困り顔で俺を見ていた。
翔「お、俺、どうしたら……いい?」
そっか…それもそうだな?
「そうだな…取りあえずは…」
翔「取りあえずは?」
「キス…して?」
翔「えっ?キ、キス?」
「ご、ご主人さまの言うことが聞けないの?」
翔「か……かしこまりま…した。」
チュッ、と小さな音を立て翔くんの唇が俺の唇に重なった。