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笑い、滴り、装い、眠る。

第25章 おクスリの時間です。




智side


それにしても、翔くんの浴衣姿…似合いすぎてて、いつも以上に緊張する。


手を握るんで精一杯。


手汗でびっしょりだし、ちょっと恥ずかしい。


でも、いつものように笑いながら話しかけてくれるから気づいてないのかも…


翔「はい、ハンカチ。手汗スゴいよ?」

「あ…ありがと。」


だよなぁ…こんだけ汗びっしょりだったら流石に…


翔「正直、智くんの浴衣姿にちょっとドキドキしてたんだけど、智くんもかなり緊張してたんだね?」

「あっ、当たり前だろっ‼…そんだけ似合ってりゃ…」

翔「フフッ。智くんもよく似合ってる。」


あれからさらに暗くなって翔くんの表情はよく見えなかったけど、声のトーンと恥ずかしそうに俯いている感じが伝わった。


今、チューしても大丈夫かな?


繋いでいる手を離し、肩を引き寄せ翔くんの体をこちらに向かせると、急に辺りが昼みたいに明るく照らされた。


翔「あっ!始まった。」

「ほ、ホントだ。」


スゴいね、キレイだね?って笑う顔を見てたら、キス仕損ねた悔しさなんて屁でもなかった。




帰り道。

翔「キレイだったね?花火。」



って、余韻に浸りながら、暗さに紛れて翔くんと手を繋いで歩いていた。すると、そんな雰囲気をぶち壊すかのように俺の腹の虫が我慢の限界とばかりに大きな悲鳴を上げた。



翔「何か買っていこっか?」



翔くんはニッコリ笑うと、とある露店の中に入っていった。


その後を慌てて付いてって、俺が出すよ?って言ったら笑って止められた。



仕方なく外で待ってると、暗がりから見覚えのある2つのデッかい影がのっそり現れ、俺の目の前を小走りで行き過ぎようとしていた。



そこへ、運悪く(?)タコ焼きを手にした翔くんと鉢合わせてちょっとした騒ぎになっていた。



それもそのはず…(汗)。



雅「気付いた時には花火、終わってたんだよね?」

潤「まあ、しょうがないよな?雅紀が可愛過ぎるからさ?」

「……。」





お前ら、何しに来たんだよ(汗)?



てか、何してんだよ?










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