笑い、滴り、装い、眠る。
第7章 雨の日は家にいて
早っ!!もう来た!
あまりの早業に、せっかく口にしたコーヒーを噴き出しそうになりながらも櫻井くんのLINEに簡単な礼の言葉を返信する。
「買い出しに行くか…」
スマホをポケットにしまいながら立ち上がる。
僕は次の仕事に取りかかる前に、気分転換がてらコンビニへ行くことにした。
雅「あっ!大野さん、こんにちは!」
近所のコンビニでバイトする相葉雅紀くん。
雅「もしかしてまた徹夜した?」
買い物かごにエナジードリンクを入れてる僕を見、笑いながら自分の目の下をなぞった。
雅「クマ出来てるし。」
「ふふっ。貧乏暇なし、ってね?」
苦笑いで返し、牛乳や卵、食パンやらを買い込んだ僕は、相葉くんに見送られコンビニを後にした。
「一雨来そう……」
流れ落ちる汗を拭いながら、今にも泣き出しそうな空を見上げ呟く。
そんな僕の顔をポツリ、と雨粒が叩く。
慌てて駆け出す僕を追いたてるように次から次へと落ちてくる。
やがてその雨は、家に帰りつく頃には本降りになった。