テキストサイズ

タバコの火がもう一度

第3章 新しい火

旅館につくのが遅れ、お風呂に入る前に食事となった。あまり知られていない旅館だったので、人は少なかったがとても料理が美味しかった。

「えび、かなにちょーだーい(。-_-。)」

「えーほんなら肉ちょーだいや??(。-_-。)」

「え!肉は絶対むり!!笑 」

「えー、、あ!かなの後ろに蚊おる!」

「まじ!?どこどこ?」

ぱくっ

その隙に肉を食べた

「ちょっとおらんやんー、、あ、わたしの肉。。」

かなはこういう子供じみたひっかけにすぐ騙される。そんな単純なところも好きだった。


なんでもすぐ信じてしまうところ
純粋で疑うことを知らないところ
天真爛漫でいつも笑顔なところ
僕のことをいつも気にかけてくれるところ



全部が好きだった。


「またこここよーね!」

「うん!なかなかコスパよかったもんな!」




その日はなんだかタバコに火がつきにくかった。
風がふいていたから?
タバコがしけっていたから?




お酒を飲んだせいかいつもより多くタバコがすすんだ。なぜだろう、最後の一本だけは、とても長くすっていたい気分になった。長く長く、もっともっと。

「わっ!!もーねるでー」

「びっくりしたー。そやなーお酒飲みすぎたからおれもねよかなー」

急に話しかけられて
ゴホゴホと咳がでた。
お酒とタバコ少し控えようかな。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ