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好きって言わない!

第9章 水と油と翔と潤と猫。





S「お前・・・っ、もうちょっと恋心は秘めろよ!!」



N「え?!俺口に出してた?!」




慌てて両手で口を塞いだが、机を拭きながら呆れた顔で櫻井が笑っている。




S「そりゃこんだけ懐かれりゃ可愛いわな・・・。」




N「はぁ?てか懐くってなんだよ、俺は猫じゃねーぞ!」




S「そういや松本の猫は懐かないらしいな。」




N「だから猫と一緒にするんじゃねぇ!!」




その時、ポケットのスマホが震えた。
翔を睨みながら確認してみると。




N「あ、まーくんだ♡」




S「お前は本当に可愛いな・・・。笑」



N「・・・まーくん、部活があるから急いでも18時くらいになるって。」



さっき、今日松本の家に行こうと連絡したんだけど。
まーくんナシで松本と喋るのはシンドイなぁ・・・
絶対翔と揉めるだろうし。
こりゃ別の日に、



S「そうか。じゃあ1回帰ってからまた駅で街合わすか。
松本の住所は担任に聞いておく。」



N「え?!そんな遅くから行くのか?!
じきに晩ご飯の時間になるし迷惑だろ!!」



S「晩ご飯までには帰るよ。
俺はきっかり1ヶ月で“ お友達 ”をやめたいんだ。
1日だって無駄にできねーの。」



ウソだろ・・・



N「やだよー面倒くせーよー。」



S「なんだよ、友達だろ?
付き合ってくれ。」



N「ふざけんないつ友達になったんだ。」



S「冷たいなぁ。」




胡散臭い笑顔で笑う翔を思い切り睨んでやった。
こいつの点数稼ぎに付き合うつもりは毛頭ないけど、まーくんも絶対松本の家に行くだろうし。



N「はぁ・・・」




絶対、俺も行くしかないじゃん。






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