テキストサイズ

好きって言わない!

第9章 水と油と翔と潤と猫。





S「遅い!!イチャついてたんじゃねーだろな?!」




待ち合わせの駅で、翔が腕を組んで待っていた。




A「えっと・・・イチャついてた事になるのかな?」



N「し、知らねぇよ!!」



S「あやしい・・・」



A「うひゃひゃ♪」




もう、まーくも翔もバカじゃないの?!
心臓に悪い冗談言うなよ・・・
俺の気持ちを知っている翔が、笑いを堪えているのが腹立つ。




S「駅からそんなに離れてないみたいなんだよ。」




松本の住所をスマホに入力して、ナビを始めた翔。
いきなり行って、あいつ絶対怒るだろうなー。




しばらくナビに従って歩くと、静かな住宅地の中に目的地はあった。




意外だな・・・




A「ココが松潤ん家??」




松本の家って事は、理事長の家だよな。
もっと豪邸を想像してたんだけど。
あきらかに、単身者用のマンションだ。




N「おい、ホントにここか?」




S「住所は合ってるけど・・・。」




A「とりあえずピンポンしてみる?」




M「おい。何してんだ。」




A「松潤!!」




エントランス前で突っ立っていた俺たちの後ろから、松本の低い声が聞こえた。
おー、怒ってる怒ってる。




M「・・・どけ。邪魔だ。」




俺たちを押し退けて部屋へ向かう松本にゾロゾロと着いて行く。
綺麗なマンションだなー。




M「・・・おいコラ。」



A「ん?」



M「着いてくんな!」



A「え、何で?!」



N「わざわざ来たんだぞ、お茶くらい出せよ。」



S「すごいな2人共、図々しさが気持ち良い!」



M「ふざけんな!家にあげるわけねぇだろ!!
だいたい何でコイツまで居るんだよ!!」




翔を思い切り睨んで、声を荒げる。
そりゃそうだ。
昨日、翔は松本を友達として選ばないと失礼極まりない発言をしたばかりだ。






ストーリーメニュー

TOPTOPへ