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好きって言わない!

第9章 水と油と翔と潤と猫。





自分のカップを持って戻ってきた松本が、少し離れたスツールに座った。
俺らを見下ろしながら紅茶を一口飲む。




M「で、何の用なんだよ。」




A「猫ちゃんに会いに、」




M「そいつが言ってたろ、事情があるって。何だ??」




翔を顎でさしてまーくんを睨む。
こいつに効くマタタビもありゃ良いのにな・・・




S「面倒だからハッキリ言うけど。
理事長にお前のお守を頼まれたんだよ。」




ピクリと松本の顔が歪む。




A「翔ちゃん!言い方が悪い!!」



S「何でだよ、間違ってねーだろ。」



M「・・・それはオッサンが迷惑をかけたな。
お守なんか必要ねーから断れ。」




低い声で言って松本がカップをテーブルに音を立てて置く。
怒りでだろうか、手が少し震えていた。




S「そうもいかねぇんだよ。
お前と違ってこっちは優等生で売ってんだ。
理事長のお達しを無下にできねーの。」



M「なんだと?」



S「だから、俺は問題児を任さられるくらいには教師から信頼を得てる優等生なんだよ。
分かる?問題児ってお前ね?」



M「・・・てめぇ、バカにすんのもたいがいにしろよ!!」




A「松潤っ!!」




掴みかかられて倒れた翔の上に、松本が飛び乗る。
馬乗りになって胸ぐらを掴んだ所で、後ろからまーくんに止められた。




S「・・・いってぇな。」




低い声で言うと、松本を思い切り睨んだ。
どこが優等生だよ全く・・・





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