好きって言わない!
第9章 水と油と翔と潤と猫。
S「ど、どけて・・・。」
N「お前猫ダメなの?」
コクコクと高速で頷く翔。
もう限界、と目が訴えている。
M「なんだとコラ。ミーコが可愛くねぇってのか?!」
S「いや実際可愛くねぇだろ。」
M「可愛いだろうが!!
次可愛くないっつったら殺すぞ!!」
N「おい、ブー子がびっくするから怒鳴るなって。」
M「ミーコだ!!」
S「てかな、例え可愛い猫でもダメなんだよ!
俺は動物がキライなんだ!!」
A「翔ちゃん!!
それは高感度が下がる発言だよ!!」
S「キライなもんはキライなんだ!!」
だからマタタビかぶった時あんな焦ってたのか。
とりあえず、ミーコをどかしてやると凄いスピードで部屋の隅に逃げた翔。
しかし、マタタビ効果はすごい。
ミーコを床に下ろすとまた翔に真っしぐら。
翔の膝に乗って気持ち良さそうに喉を鳴らしている。
S「ううう・・・毛むくじゃらの生温かいモノが俺の膝に・・・」
A「猫だよ翔ちゃん。」
M「・・・・・。」
翔に懐くミーコを、羨ましそうに見つめる松本を見て吹き出しそうになった。
N「翔にマタタビかかってるから離れねぇけどさ。
絶好のチャンスだろ、撫でまくってこれば?」
M「・・・おう。」
いそいそと翔の隣に移動した松本が、ミーコの頭を撫でる。
翔は引きつった顔で松本とミーコを見ていた。
M「ふふ、可愛い。」
N「微笑ましいなぁ。」
A「微笑ましいねぇ。」
超絶仲の悪い2人が、寄り添って猫を愛でている。
ように見える。
イケメン2人とブサイクな猫の組み合わせがまた妙に面白かった。