好きって言わない!
第10章 まっさらにのちゃん。
A「にのちゃん、舌出して、」
え・・・・・
舌出すって、なんで。
キスをしながら、俺を熱い瞳で見つめてくる。
A「にの、」
子供に言い聞かせるような口調で、名前を呼ぶまーくん。
舌出せって言われたって分かんねーよ・・・
半泣きになってまーくんを見つめると、眉を下げて困ったような顔で笑った。
その表情がすっごくかっこ良くて、思わず見惚れてしまう。
A「こうやって。」
べ、と舌を出して見せてくれたまーくんに、ホッとした。
なんだ、ホントに普通に舌出すだけか。
N「ん。」
言われたとおりに、まーくんをじっと見つめながら舌を出す。
A「・・・」
まーくんが、ゴクリと喉を鳴らした気がした。
俺の舌をはむ、と咥えて吸いあげる。
あっ・・・なんか、ヤバ・・・
次に、レロレロとまーくんの舌が俺の舌を舐めた。
舌先同士を舐め合うと、またゾクゾクと何かが高ぶってくる感じ・・・
N「はぁ・・・あん、ぁ・・・!」
いつの間にか、俺も舌を突き出してまーくんの舌に絡めていた。
胸元を握っていた手も、まーくんの首にまわっている。
これ以上くっ付きようがないのに、もっとくっ付きたいと思う。
口の中のチョコなんてもうとっくに無くなってる。
それなのに、何でこんなに甘いのかな・・・